32GBから64GBでは、規格の境目をまたぐ

容量は同じ単位で書かれていますが、分類は連続した一つの枠ではありません。

カードの規格規格上の容量範囲標準のファイルシステム
SD2GB以下FAT12/FAT16
SDHC2GB超〜32GBFAT32
SDXC32GB超〜2TBexFAT

これはSD Associationの規格表を整理したものです。市販されているすべての容量や、カメラごとの動作確認一覧ではありません。SD Association:容量規格

したがって「今のカードの2倍」という計算だけで購入すると、32GBから64GBへの交換で機器側の対応条件を見落とします。大きい容量を選ぶ前に、ロゴの文字がHCからXCへ変わっていないかを見ると、この違いに気付けます。

互換性には方向がある

SDXC対応機器はSDHCカードも使用できる一方、SDHC対応機器へSDXCカードを入れる組み合わせは、規格上の対応表に入りません。新しいカードから古い機器へ、互換性が逆向きにも成立するわけではありません。SD Association:Card Capacity Choices

たとえば、以下は説明書の条件を仮定した例です。

手元の説明書検討中のカード判断
SD/SDHCのみ対応と明記64GB SDXCこの対応条件では選ばない
SDXC対応、64GBも動作確認済み64GB SDXC容量条件は合う。速度など残る条件を確認
SDXC対応とだけ記載1TB SDXC最大容量や対応情報も確認してから決める

二行目の動作確認済みという条件は架空の設定です。特定メーカーのカメラで確認した実例ではありません。

読めないカードを、すぐ初期化しない

カードを挿して初期化の案内が出ても、必要な写真が残っているなら、その場で進めず保存先を確認します。データを消す操作の前に「対応規格が合っているか」を調べるほうが、今回の問題を切り分けやすくなります。

SDHCとSDXCは標準のファイルシステムも異なりますが、ファイルシステムの名前だけを変えれば古い機器への対応が保証される、という意味ではありません。SD Associationが示す機器の互換性を、独自のフォーマット操作で置き換えないようにします。本稿では非対応機器で使うための改変手順は扱いません。

購入前のメモは、容量の前に型番を書く

カメラの正確な型番と、説明書の対応カード欄を先に控えます。そのうえで、対応規格、最大容量、必要な速度クラス、メーカーの動作確認情報を一組で見ます。大容量への変更が目的でも、動画撮影に必要な速度条件がなくなるわけではありません。

仮にSDHCまでしか対応していない機器なら、「64GBを買ってから使える方法を探す」より、対応範囲内のカードで保存を分ける案を考えられます。ただし撮影途中の交換ができるか、連続して撮りたい用途かは別に判断します。

本稿は規格団体の公開資料による机上調査です。個別カメラ・カードの動作試験や、容量別の撮影枚数の測定はしていません。カードの形が合うことと、機器の対応規格が合うことを先に分けてください。

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情報は2026.10.12時点で確認しています。価格・仕様・安全情報は変更される場合があります。