枚数には、原稿とモードの条件が付いている

キヤノンの公式FAQでは、G5030のモノクロの目安枚数は標準モード6,000枚、エコノミーモード8,300枚です。同FAQは、該当機種の枚数をA4カラー文書ISO/IEC 24712と独自の測定方法で算出し、初回ではなく2回目以降に充填するボトルを使っていると説明しています。キヤノン:インクボトル1本で印刷可能な枚数

つまり「枚数」だけを切り出すと、標準とエコノミー、文書と写真、初回と補充後という違いが見えなくなります。比較するメモには少なくとも次の情報を一緒に残します。

書き写すものG5030の今回の例
対象機種G5030
区分モノクロ
モード標準
目安枚数6,000枚
算出に使うボトル2回目以降

別機種のカラー枚数や別モードの大きな数字と、そのまま横並びにしないためのメモです。

文書の枚数を、写真の枚数へ換算しない

キヤノンは測定環境のページで、L判写真の印刷コストと普通紙文書のインクコストを別の条件で説明しています。写真ではISO/IEC 29103の画像、文書では文書用の測定画像を使い、用紙やフチなし設定なども区別されています。キヤノン:印刷コストの測定環境

このため「A4文書で6,000枚なら、小さいL判はもっと多く刷れる」と面積だけで換算する根拠はありません。写真中心の人が知りたいのは、写真向けの条件で示された情報です。文書中心の人と同じ数字で、交換頻度を比べる必要はありません。

また、同ページの写真のコストにはインクと用紙が含まれますが、普通紙文書のコストはインクのみです。金額を比較するときも、何が含まれる欄かをそろえます。キヤノン:コスト表示の注記

月200枚なら30か月、はどこまで役立つ計算か

仮に月200枚の文書を印刷すると決めた場合、6,000÷200=30か月です。算術としては正しいものの、実際の交換時期を保証する式にはなりません。入力した6,000が一定の測定条件による値だからです。

この計算は、「自分の印刷量に対して仕様上の枚数がどの程度の大きさか」を見るためには使えます。たとえば同じ仮定で月400枚なら15か月。自分が月200枚なのか400枚なのか分からないまま、インクの大容量だけを比べるより、まず普段の印刷量を数える意味が見えます。

月の枚数を記録するときは、印刷に使った紙の枚数と、印刷した面の数も分けておくと便利です。仮に両面10枚の紙へすべて印刷したなら20面になります。測定値の説明と比べる前に、自分の「1枚」が何を数えているかを決めてください。この記録方法は編集部の提案で、メーカーの寿命予測式ではありません。

最初のボトルだけ少なく見えても、直ちに異常とは限らない

G5030の公式ページは、初回にノズルへインクを満たして印刷可能にするためインクを使い、付属ボトルで印刷できる枚数が2回目以降より少なくなる場合があると説明しています。キヤノン:G5030「ご購入の前に」

初回の実績を、補充後の測定値と同条件の試験結果のように比較しないことが大切です。ただし、この説明から個別のプリンターに異常がないとも断定できません。気になる場合は、機種、使用モード、初回か補充後か、どんな原稿を何面印刷したかを記録して、メーカーへ確認できる形にします。

枚数表示は、条件をそろえて読むほど比較に使いやすくなります。文書か写真か、標準か別モードか、初回か補充後か。この三つが違う数字を、同じ「何枚持つか」として足したり比べたりしないのが出発点です。

参考にした情報

情報は2026.10.05時点で確認しています。価格・仕様・安全情報は変更される場合があります。